HOME   事務所概要  商品サービス  料 金  税金を調べる  路線価を調べる  金融庁  中小企業庁  経産省




土地の相続税−小規模宅地等の特例 A



2013/5/1  菊 池 芳 平



(注) 本文は平成25年度改正税法によって作成しております。 ( 改正は   の部分)
( 法案は、3月22日衆議院可決、3月29日参議院可決成立 )


一 特定居住用宅地等とは
 特定居住用宅地等とは、被相続人等の居住の用に供されていた宅地等(注1)で、その被相続人の配偶者又は次に掲げる要件のいずれかを満たすその被相続人の親族(その被相続人の配偶者を除きます。)が相続又は遺贈により取得したもの(注2)をいいます。(措法69の4B二)
イ その親族が相続開始の直前においてその宅地等の上に存するその被相続人の居住の用に供されていた一棟の建物(その被相続人、その被相続人の配偶者又はその親族の居住の用に供されていた部分として政令で定める部分に限られます。)に居住していた者であつて、相続開始時から申告期限まで引き続きその宅地等を有し、かつ、その建物に居住していること。(平成25年度改正措法69の4B二イ)

( 平成25年度税制改正大綱)
 一棟の二世帯住宅で構造上区分のあるものについて、被相続人及びその親族が各独立部分に居住していた場合には、その親族が相続又は遺贈により取得したその敷地の用に供されていた宅地等のうち、被相続人及びその親族が居住していた部分に対応する部分を特例の対象とする。 
この規定は、平成26年1月1日以後に相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税について適用する。

ロ その親族(その被相続人の居住の用に供されていた宅地等を取得した者に限ります。) が相続開始前3年以内に相続税法の施行地内にあるその者又はその者の配偶者の所有する家屋(その相続開始の直前においてその被相続人の居住の用に供されていた家屋を除きます。) に居住したことがない者(注3)であり、かつ、相続開始時から申告期限まで引き続きその宅地等を有していること。ただし、その被相続人の配偶者又は相続開始の直前においてその被相続人の居住の用に供されていた家屋に居住していた親族で一定の者(注4)がいない場合に限ります。(平成25年度改正措法69の4B二ロ)

ハ その親族がその被相続人と生計を一にしていた者であつて、相続開始時から申告期限まで引き続きその宅地等を有し、かつ、相続開始前から申告期限まで引き続きその宅地等を自己の居住の用に供していること。(措法69の4B二ハ)
(注1)その宅地等が二以上ある場合は主としてその居住の用に供していた一の宅地等に限ります。

(注2)要件に該当する被相続人の親族が相続又は遺贈により取得した持分の割合に応ずる部分に限られます。

(注3)制限納税義務者で日本国籍を有しない者を除きます。

(注4)この場合の一定の者はその被相続人の民法第5編第2章の規定による相続人(相続の放棄があつた場合には、その放棄がなかつたものとした場合における相続人)をいいます。

被相続人等の居住の用に供されていた宅地等の範囲(措通69の4-7)
 被相続人等の居住の用に供されていた宅地等
(居住用宅地等)とは、被相続人等の居住の用に供されていた家屋で、被相続人が所有していたもの(被相続人と生計を一にしていたその被相続人の親族が居住の用に供していたものである場合には、その親族が被相続人から無償で借り受けていたものに限る。) 又は被相続人の親族が所有していたもの(その家屋を所有していた被相続人の親族がその家屋の敷地を被相続人から無償で借り受けており、かつ、被相続人等がその家屋をその親族から借り受けていた場合には、無償で借り受けていたときにおけるその家屋に限る。) の敷地の用に供されていた宅地等をいうものとされています。

( 平成25年度税制改正大綱)
  老人ホームに入所したことにより被相続人の居住の用に供されなくなった家屋の敷地の用に供されていた宅地等は、次の要件が満たされる場合に限り、相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていたものとして特例を適用する。
  イ 被相続人に介護が必要なため入所したものであること。
  ロ 当該家屋が貸付け等の用途に供されていないこと。
この規定は、平成26年1月1日以後に相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税について適用する。
 

被相続人の居住用家屋に居住していた者の範囲(措通69の4-21)
 その被相続人の居住の用に供されていた家屋に居住していた者とは、その被相続人に係る相続の開始の直前においてその家屋で被相続人と共に起居していたものをいうものとされています。 

 この場合、その被相続人の居住の用に供されていた家屋については、その被相続人が建物でその構造上区分された数個の部分の各部分
(独立部分)を独立して住居その他の用途に供することができるもの(共同住宅)の独立部分の一に居住していたときは、その独立部分をいうものとされています。

 なお、その親族で、被相続人の居住に係る共同住宅
(その全部を被相続人又は被相続人の親族が所有するものに限ります。)  の独立部分のうち被相続人がその相続の開始の直前において居住の用に供していた独立部分以外の独立部分に居住していた者がいる場合(その被相続人の配偶者又はその被相続人が居住の用に供していた独立部分に共に起居していたその被相続人の民法(明治29年法律第89号)第5編第2章に規定する相続人(相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人)がいない場合に限ります。) において、その者についてその被相続人の居住の用に供されていた家屋に居住していた者に当たる者であるものとして申告があったときは、これを認めるとされています。

 【 国税庁質疑応答事例 】
◎病気治療のための入院により、空家となっていた建物の敷地の場合
「 被相続人は相続開始前に病気治療のために入院しましたが、退院することなく亡くなりました。被相続人が入院前まで居住していた建物は、相続開始直前まで空家となっていましたが、退院後は従前どおり居住の用に供することができる状況にありました。
 病院の機能等を踏まえれば、被相続人がそれまで居住していた建物で起居しないのは、一時的なものと認められますから、その建物が入院後他の用途に供されたような特段の事情のない限り、被相続人の生活の拠点はなおその建物に置かれていると解するのが実情に合致するものと考えられます。
 したがって、その建物の敷地は、空家となっていた期間の長短を問わず、相続開始直前において被相続人の居住の用に供されていた宅地等に該当します。」
(出典:国税庁ホームページ)



 【裁決事例】
(被相続人と生計を 一にしていた親族とは認められない場合)
 請求人は被相続人と生計を 一にしていた親族とは認められないから、請求人が相続により取得した請求人の居宅の敷 地は小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の対象とはならないとした事 例(平成17年2月相続開始に係る相続税の更正処分及び再更正処分並びに過少申告加算 税の賦課決定処分・棄却・平20−06−26裁決) 【裁決事例集第75集645頁】
〔裁決の要旨〕
 本件被相続人の生活の本拠は本件被相続人の居宅であり、また、請求人は請求人居宅を 建築した後は請求人居宅に居住しており、請求人の答述のとおり、請求人と本件被相続人 は、請求人居宅を建築した後は別居し、それぞれ独立した生活を営んでいたと認められる ことから、請求人が本件被相続人と別居してから同人がC病院に入院するまでの間、請求 人と被相続人が生計を一にしていたと認めることはできない。
 そして、本件被相続人はC病院に入院後は複数の病院を転院しながら入院生活を継続し ており、本件相続の開始の直前においても、請求人と本件被相続人は別居していたものと 認められるところ、同人に係る入院費の支払状況及び同人名義の普通預金口座の出金状況 に照らせば、請求人の答述のとおり、本件被相続人に係る入院費は同人名義の普通預金口 座から出金された金員で支払われたものと推認することができ、また、本件被相続人居宅 に係るガス料金等は、同人名義の預貯金口座から引き落とされていることからすれば、請 求人と本件被相続人は、本件相続の開始の直前において、日常生活に係る費用の全部又は 主要な部分を共通にしている関係にはなく、請求人が本件被相続人の「生計を一にしてい た」親族であると認めることはできない。裁決年月日 H20−06−26 裁決事例集 J75−4−38


 

@|A|B

新着経営情報  過去ファイル