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消費税 - 納税義務⑥


2016/9/1  菊 池 芳 平

 特定新規設立法人の納税義務の免除の特例

 この特例は、新規設立法人が特定要件に該当し、かつその法人の判定対象者の基準期間相当期間の課税売上高が5億円を超える場合は、当該特定の新規設立法人の一定の課税期間の納税義務が免除されない規定で具体的には以下のとおりになります。

納税義務の免除の特例
 新規設立法人(注1)のうち、
 ① 新設開始日(注2)において特定要件(注3)に該当しかつ、
 ② その新規設立法人が特定要件に該当する旨の判定の基礎となつた他の者等(判定対象者)の当該新規設立法人の新設開始日の属する事業年度の基準期間に相当する期間における課税売上高(注4)が5億円を超える特定新規設立法人については、
 当該特定新規設立法人の基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間(注5)における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務は免除されません。(法12の3①)
(注1) 新規設立法人とは、その事業年度の基準期間がない法人をいいます。
(注2) 新設開始日とは、その基準期間がない事業年度開始の日をいいます。
(注3) 他の者により新規設立法人の発行済株式等の50%超を直接又は間接に保有される場合その他の他の者により新規設立法人が支配されている一定の場合をいいます。
(注4) 売り上げに係る税抜対価の返還等の金額の合計額を控除した残額。
(注5) 課税事業者選択届出書の提出により、又は前年等の課税売上高による納税義務の免除の特例、合併があった場合の納税義務の免除の特例、分割等があった場合の納税義務の免除の特例により消費税を納める義務が免除されないこととなる課税期間を除きます。

 特殊関係の解散法人
 新規設立法人と特殊な関係にある一定の解散法人(注)がある場合には、当該解散法人は特殊な関係にある法人とみなして、その新規設立法人について、上記の納税義務の免除の特例の規定が適用されます。(法12の3②)
(注) この場合の新規設立法人と特殊な関係にある一定の解散法人とは、
 新規設立法人がその新設開始日において特定要件に該当し、かつ、他の者と特殊な関係にある法人であつたもので、当該新規設立法人の設立の日前1年以内又は当該新設開始日前1年以内に解散したもののうち、その解散した日において当該特殊な関係にある法人に該当していたものをいいます。(法12の3②)

 調整対象固定資産の仕入れ等を行つた場合
 特定新規設立法人が、その基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間(簡易課税制度の適用を受ける課税期間を除きます。)中に調整対象固定資産の仕入れ等を行つた場合には、当該特定新規設立法人の当該調整対象固定資産の仕入れ等の日の属する課税期間から当該課税期間の初日以後三年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務は免除されません。(法12の3➂)



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