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成長性と安全性そして金の卵を生むガチョウ




2010/6/1  菊 池 芳 平 


これは有名なイソップ寓話の中の金の卵を生むガチョウの物語です。
昔、ある男が金の卵を生むガチョウを手にしたところ、ご利益が少しずつ現れるのが待ちきれず強欲からガチョウを殺し、腹の中の金の卵を一気に手に入れようとしたが、すべてを失ったというお話です。 私たちの日常にも、これと似たようなことがあるようです。


事例1
A社は50年前から建設設備を主体とした北海道地方の地域中堅企業です。
資本金は1億円、売上高40億円、負債20億円で営業利益は最盛期約3億円、従業員は約80人でした。
50年前の創業時の売り上げは2千万円に満たなかったのですから30年間で売り上げは約300倍になっています。
最近の売り上げも4年前の約2倍です。
道内一番を目指し積極的に売上拡大に邁進したのですが、拡大を急ぎすぎたことで内部留保も少なく、さらに時の政権の政策による行政不況とでもいうべき環境の変化に対応しきれず、やむなく破産の憂き目となったのです。

事例2
B社は5年くらい前に有名企業からMBOにより独立。
積極的に不動産事業の拡大戦略を展開したのですが折からのサブプライムローン問題やリーマンショックによる景気の急激な冷え込みを受け、経営状態が急激に悪化。
在庫不動産の評価損の影響もあって400億円を超える大幅な債務超過となって当時の経営陣は全員会社を去ることになったのです。
積極的な投資と拡大成長戦略を展開したのですがリスク管理がなおざりにされ、かつ大量の用地仕入れを借入金に依存したこと。さらに事業展開の多角化による経営資源の分散が窮境になった一因のように思われます。

検討
A社とB社は成長を重視しすぎたあまり安全性をなおざりにされたようです。
同時にリスク管理不在によりマクロ環境の変化に対応しきれなかったことも原因と言えます。
経営者は積極展開して会社を大きくしようとしますが、事業拡大のみに邁進すると経営の本質を誤ってしまいます。
中長期的な成長戦略という金の卵の目標を達成するには、ガチョウという目標達成能力(内部留保・安全性・企業能力)の向上を図ることが大切です。
成長性とともに、安全性、そして企業能力(利益率、コスト、キャッシュフロー、内外環境分析と情報収集、リスク管理、人、商品の品質、経営戦略等)の向上も図りたいものです。

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