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変化先取り、変化創造



2009/11/1  菊 池 芳 平 



1.変化先取り

 顧客も、市場も、絶えず変化しています。しかも情報化社会の変化のスピードは加速度的

です。

 たとえば自動車業界では、2年前まで超優良企業だったトヨタ自動車も現在は、その経営

に陰りが見えてきました。大手自動車メーカーといえども安泰ではない原因は2つあると考

えます。

 一つは2008年9月のリーマン・ショック以来の世界同時不況による需要の不振。 二つ

目は、電気自動車の増加、ガソリン車の減少という需要の変化です。大手自動車メーカー

はこの外部環境の変化に対し、その経営資源を低燃費車にシフトしつつあるようですし、そ

うせざるを得えないでしょう。

このような変化は自動車市場の構造的変化といっても過言ではないと思います。まさに現

代は自動車革命にのさなかにあるわけです。

 この変化は、ガソリン価格の高騰、それに地球温暖化対策を考えると当然と言えば当然

かも知れません。

 ガソリン車から電気自動車への需要の変化。この流れは、何を意味するのでしょう? ガ

ソリン車に比べて部品数が少なく構造も簡単な電気自動車は、大手自動車メーカーの技術

的優位性による参入障壁を一気に取り払い、世界的に多くの企業の参入が予想されます。

同時に自動車という製品そのものにも大きな変化をもたらすでしょう。一つは低価格化、も

う一つは自動車の用途の変化です。

 自動車の構造が簡単になると低コストで生産が可能になってきます。

 2009年10月23日の日本経済新聞によると、韓国の電気自動車ベンチャー、CT&Tは

11月より日本向けに鉛電池搭載車を167万円の低価格で出荷すると報じています。(この

車は、政府の補助金制度を利用すれば、実質的な購入額は100万円になるそうです。た

だし、二人乗りですが。) この新しい潮流に自動車各社はどのような戦略で対応するのでし

ょうか?

 もはや大きな会社が有利という時代ではなくなりつつありますし、自動車の価格もさらに

安くなるでしょう。


2.変化創造

 もう一つの変化は自動車の用途の変化です。電気自動車の電気の蓄電機能に着目して

新たな需要を創出する動きがあります。

 自動車はコンセントを通して家庭とつながるようになります。(家庭用電源で充電し走行できるプラグイン
ハイブリッド車の販売はトヨタが早ければ2009年末、米国ベンチャー企業のフィスカー・オートモーティブは2012年後
半から販売予定と発表。2009年10月28日日本経済新聞)


 プラグでつながった自動車は家庭で最も大きな家電になると考えられています。大きなバ

ッテリーを積む電気自動車は太陽光発電などの電気をためる蓄電池となり、夜間など電気

が足りなくなると電気自動車から電気を供給できます。この電気の流れの送電網をインター

ネッで結んで情報を管理し地域的に制御するビジネスが考えられています。 

 近い将来、電気自動車に貯めた電気を、融通しあえるような自由な電気市場が実現する

かも知れないのです。(Smart Grid構想)

 こうなると、自動車はもはやシステムの一部にすぎなくなり、情報を独占的に握るIT企業

が自動車メーカーに変わって産業の核となるかも知れません。
 

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