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優位性が問われる時代


2009/9/1  菊 池 芳 平 



時代は急激に変化しておりますが、ビジネスの世界でも激流の最中にあります。競争激化にあって私たちは、この現実にどう対応すべきでしょうか。

売上不振に悩んでおられる経営者の悩みは特に深刻です。


現在のビジネスに踏みとどまるべきか、

あらたなビジネスに挑むべきか、

現在のビジネスではどのように売上増加をはかるべきか

新たなビジネスに進出するとすればいかなる分野で戦うべきか、


いずれも戦略的判断を求められることばかりです。

どの競争領域で戦うにせよ、企業に求められるもの、それは優位性ではないかと思います。

優位という言葉を辞書で調べますと、他よりもまさる地位や位置。優越的地位・位置とあります。

ジョージ・S・デイ(George S.Day)によると優位性の源泉はは企業の持つ優れた経営資源と能力(ケイパビリティー)にあるといいます。

優れた営業力、優れた技術力、優れた知識と専門性、優れた顧客愛着度(満足度ではありません)等はその一例でしょう。

企業の競争は優位性の競争でもあるのです。

優位性を創造し維持していくためには次の行動が必要と考えます。

・ 常に学び続けること。

・ 市場の顧客と競合をよく研究すること。

・ 自社が勝てる分野を探すこと。(顧客、地域、商品サービス等のセグメント)

・ 自社の強みを磨き育てること。(継続的改善)

・ ライバルが模倣しにくい、新しい優位の資産を開発すること。


以上の事を日々の経営活動で実践する過程から優位性が創造されると考えます。


しかし優位性はすぐにライバルに模倣されますから、持続可能なものにするためには次のことが必要です。

・ 顧客にとって必要な価値であること。(顧客価値)

・ 技術の変化やニーズの変化に長期間耐えられること(耐久性)

・ 収益性があること。(経済性) 

・ ライバルによる模倣が簡単にできないこと。(模倣障壁)


優位性の崩壊はスピードの早い情報化社会では急激にやってくるので次の視点も大事です。

規制緩和等マクロ的な社会、経済、政治、法規、環境等を注視する

競合の参入しにくい分野を選択する(高度な専門性やニッチな分野等)

模倣の障害を構築する
  ・複雑性があること(人的ネットワーク、ノウハウ、真似のしにくい技術・知識等)
  ・法的保護(特許)の取得等



あなたの会社は競合が模倣しにくい優位性を築いていますか? または強化していますか? 模倣の障害を構築していますか? さらには新しい優位性を確立するための行動をおこしていますか?



※ 参考までに障壁と収益性についてのポーター Michael E Porter ) のマトリクスをご紹介します。

   撤退障壁
  
参入障壁
   小  大 

 
 利益は低いが安定  利益が低く不安定
 利益が高く安定
利益が高く不安定
 



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